7月27日に明らかにデッチ上げられた『詐欺罪』によってNPO法人『オープンスペース街』の２人の職員の逮捕が行われた。「中核派の資金源」なる報道にもある様にこの弾圧は明らかに戦争に反対する全ての労働者への政治的意図をもった弾圧・分断攻撃だ。 全くの嘘を並べ立てた警察権力によるこんなに不当かつ悪辣な弾圧が許されるわけがない!!　また悪質で恣意的な報道に対しても満身の怒りを込めて弾劾する!!　今すぐ無実の２人の職員を釈放しろ!!

　『オープンスペース街』は障害者施設や地域の人々の憩いの場としてあるだけではない。多くの人々の生きづらさや病と向き合い、全ての人々と命を懸けて向き合ってきた。だからこそ、社会を変える為に闘ってきた。“人として生きる”とは何か、”人らしく生きる”とは何か。『街』はそうした人の一番深い場所と向き合い続けてきた。向き合った人が最も「人らしく、自分らしく」生きていける道を必死になって一緒に悩み抜いてきた。その中でどれだけ多くの人々が自分と向き合う事を知り、生き方を見つけてきたのか。「生きられない」と思い、死の淵に立っていたどれだけの仲間達が「もう一度、生きよう」と思えたのか。

　『人と向き合う』という事は生半可な事ではない。そして、綺麗ごとでもない。その人が抱えてきた問題や社会的課題と向き合う時に一番問われるのは自分自身だからだ。それを22年間も続けてきた事がどれほどの事なのか。だからこそ『街』は練馬区の地域だけではなく、日本中・世界中の人々から愛されてきた。まさに『街』がやってきた事はこの資本主義社会が奪ってきた人と人との繋がり、団結や共同性そのものを甦らせてきた。そしてだからこそ、この社会の抱える矛盾や理不尽とも必然的に向き合い、闘ってきた。『街』は心の病だけではなく、それを作り出してきた社会のあらゆる矛盾と立ち向かい続けてきたのだ。

　資本家が労働者を非正規に突き落とし、搾取・収奪が激化する事で”心の病”は特に労働者の中で”流行り病”の様になっている。『街』が労働運動に取り組むのはその労働者・労働運動にこそ具体的な社会の矛盾を、この社会的状況を根本的に変える力が宿り、自ら病を乗り越える力がある事を知っているからだ。

「社会を根本的に変える」それを私達は『革命』と呼ぶ。戦争を阻止する本当の力は社会を運営する労働者に宿っている。それを私達は信じて闘ってきた。革命とは”人の命の在り方を変える”とも読む。そういう意味でも『街』は一人一人の中に自分らしく生きられる道を自分自身で見つける『革命』を起こしてきた。

　『街』はそうして地域社会の全ての労働者や労働者の家族・病者・全ての大衆の怒りの結集軸として闘ってきた。それは病や障害がある人もない人も差別なく区別なく一人の人として生き、労働者への分断を乗り越えてあらゆる人々が団結出来る場を地域から作ってきたという紛れもない事実だ。

　『街』は障害者解放運動と労働運動を両輪として闘ってきた。それは社会を変える『ゼネラルストライキ』を作り出す力そのものだ。同時に『街』の存在が”社会の新たな形”を地域の中から作ってきたと言っても過言ではない。今回の弾圧はそれへの恐怖そのものではないか!!

　私達、沖縄で闘う労働者も『街』の姿に胸打たれてきた。『街』の仲間達は私達が大変な時に必ず駆けつけてくれた。辺野古の新基地建設が強行された時も、陸で、海で共に血を流して闘った。職場で仲間が解雇され、傷ついた時は「また闘える」「原点を思い出そう」と酒を片手に笑い、共に泣いてくれた。沖縄の闘いが大きく動く時にいつも『街』は共にいてくれた。その『街』を国家は「16万の詐欺」「詐欺罪」などという嘘で潰そうとしている。そんな事は出来やしない。私達が絶対にさせない。させてはてはいけない!!

　２人は自身もガンや他の病と闘いながらそれを最先頭で担ってきた。お二人は”革命の母”とも言える存在だ。その二人の命を拘束する事で危険に晒し、弾圧する事に対する全国の怒りは海よりも深い。今回の弾圧は『街』と繋がる全国・全世界の全ての仲間達を敵に回し、その怒りに火を点けた。その全てが団結し、この弾圧に抵抗を開始している。私達、沖縄の労働者はその最先頭を担う事を誓う。警察権力は今すぐ2人を釈放しろ!!

　最後に、全ての労働者と全国にいる『街』に繋がる全ての仲間達に心から呼びかけたい。今こそ抵抗の時だ。戦時弾圧・治安弾圧に屈せず、共に闘おう!!　弾圧は団結の拡大で倍返しだ!!　労働者は全てを掛けて立ち上がろう!!

以上。